皆さん、人事の話題、好きだよね。
回答期限のリミットだった、人事異動についての要望調査と昇進試験受験をお願いするか否か。
考え抜いたけれど、時間切れなので、今思うベターなラインで回答するしかなかった。
その際に算盤はじいたりしたので書き残してみる。
なお、身バレ防止のために話の本筋が変わらない程度のフェイクは入れてある。
また、私自身の至って私的なことなので詳細の説明無しでいきなり書く。
わからないところは各々で脳内保管して読んでいただきたい。
人事異動希望についての回答
制度改正で激変する人事異動希望については、今の住まい、息子の中高生時代を前提にあまり異動がないコースを選んで申請した。
「異動の多い/少ないが昇進・昇給に影響しない」という制度設計の大前提の文言を信じることにした。
いわゆる、趣意書に相当する箇所の内容を抜粋して転記してみる。
長期休職復帰後も定期的に精神科への通院があり、今服薬を減らしていっている段階です。
服薬を完全にゼロにするまでには服薬されていた期間と同じ期間かかるとされているようで、即ち現時点ではあと2年間は減薬に取り組んでいく期間があるという前提で考えておかなければなりません。
定時出勤定時退社の1日勤務、その往復の通勤、体力が戻ってきていないことを痛感します。業務への取りかかりも、まだ随所に精度不足やフットワークの鈍さを実感させられています。
長期休職を経て、今はなんとか普通の顔をして暮らしてはいるものの、まだ*****に赴任して小森修二氏(※パワハラ課長の仮名)から連日パワハラされる前の状態までに回復できたという実感はありません。
かれこれ過去4年度に渡って自身でも納得できるような質量の働き方はできていません。このタイミングでの異動となると、異動先において人間関係を円滑に構築し、会員事業者様のニーズに応えられる業務を遂行できる気がしません。振り返ると、以前は現場復帰を焦って*****で余計におかしくなってしまった。事情をご配慮いただきたいです。
いや、正直言って怖いよ。
総合職で採用された時からずっと、昇進・昇給と引き換えで異動についてはノーガードだったのだから。
(これ後で書くつもりですが)もう5年前、3年前に考え抜いた勝ち筋、勝ちパターンが通用しない時代になってきている。
希望制ということはですよ、そりゃ利便性の高い都市部希望が集中するんじゃないの?
集中した中での椅子取りゲームになるし、椅子取りゲームの結果、椅子を確保した奴が昇進&昇給でしょう?
(逆を言えば、あえて僻地勤務だと絶対数が少ないため、椅子取りゲームの倍率は下がるのでは)
これがきっかけで階段を駆け上がるスピードが遅くなる可能性があることを現時点では否定できない。
「どうせ出世はしないから」という判断基準
期限ぎりぎりでも決断するに至ることができた理由がある。
「既に私が出世に関してはルートを外れている」からに他ならない。
元々中途採用で生え抜きでもない。
弊社の人事制度・風土からいえば、中途採用のおっさんが上に駆け上がっていくことは相当にレアだ。事実上無いといってもいい。
私とて「全て」順調にいったとしても上限は見えているのだ。そしてここ数年間パワハラ等の人間関係に悩み苦しめられてロクに仕事にならなかったことからも明らかなように、そんなにうまく会社員ライフが進むわけがない。
悪い話でもなくて、もとから生え抜きだった人たちの立場を考えれば、そりゃそうなるよねっていう部分はある。
いわゆるJTCに勤務するというのはこういう功罪・清濁を併せ吞む中庸性が求められるのだ。
それが時代に合うかどうかでいえば、疑問ではあるが…
もし逆転することがあるとしたら、私が何か余程ジャンプアップに相応しいことをやるなりしないといけないのだが、そんなことを前提にした戦略立案は現実的ではない。
仮に。仮にそんなことができたならば…それこそ私はもう会社にはいないんじゃないかな?
異動頻度、距離についてコンパクトにした、エリア採用の考え方
人事異動については、異動制度改定でとんでもない距離の異動は原則として無い、ということになった。
これにはいくつかの要因があるのだが、端的に言えば人口減少・人手不足の中で弊社雇用情勢は厳しさを増しており、その打開策として地域定着型の採用に切り替えたということだ。
確かに一つの方策ではあるかもしれない。
同じ県内とはいえ、最南端と最北端ではまぁまぁ文化も人柄も異なる。
「そのどこに配属されるかわかりません」よりは、ある程度勤務地が絞られた方が求職者も志願しやすいだろう。
なお、個人的な考えとしては
自身の経験上、どうせ異動はするんだし、きょうび国外勤務で転勤する人だってザラにいるのだから(海外配属になったきり、日本に帰ってこない(帰ってきたくない?)同級生がいるくらい)正直、気にすんなレベルではある。
制度は変わるかもしれないが、自信への影響は少ないのかもしれない
しかし、注釈に書かれているのだが、
「従来の総合職で広域異動対象者は制度定着までの当面の間、広域異動でご協力いただく」ということだ。
これについて社内Q&Aでは結構集中砲火を浴びていたが、当面ってのは5年~10年のつもりらしい。
職種統合から5年弱、未だ機能しているとは言い難い状況を踏まえると、10年はかかるんじゃないだろうか。
ならば、齢50にも差し掛かろうとしている今の私が、これについてあまりこだわる必要はないのかもしれない。
当面とやらを2回も繰り返したら、もう定年退職が見えている。
(もっとも私の世代は多分65~70歳までは現役だろう。60代前半だとまだ老け込む年齢でもない。)
いつまで働くのか、働けるのか(働かされるのか)はわからないけれど、どっちにせよ大した期間でもないし、恐らく制度改正後も必要に応じて例外規定があることも容易に想像がつくわけで。
ならばここではそれほど神経質になる必要はないのかもしれないと判断した。
ただ、過去の人事異動についてはあまりにも関心がなさすぎて、パワハラ上司やお局さんやクソ生意気な若い女など、割とハズレばかり引かされた。なので、今回は「どこでもいいですよ」という回答はしないことにした。
予め嫌なことになりかねない可能性のあるものを徹底排除した希望を出した。
従来は人事の希望調査に関して、ここまでがんじがらめにわがまま言ったことなかったので、今回は許してほしい。
昇進に関して
過去数年間、パワハラ被害と人間関係に悩み、長期休職までした程、全然まともな仕事ができていないにもかかわらず「昇進対象者としての条件を満たすから」という理由だけで昇進を希望するかどうかの打診がきた。
内規では対象者だから、ってだけ。
お話をお受けするかどうか、相当迷った。
今の私が万全な状態には程遠いことなど自覚している。
正式復帰から数カ月は経つけれど、そんなに重要な仕事は手掛けていない。
リハビリ扱いに限りなく近いと思っている。
それなのに、内規に沿って昇進させる? 弊社、気は確かですか?
最初は断ろうかなと思っていた。
今の私はとてもじゃないけれど昇進に相当する働きと能力ではないと感じたのだ。
考えを改めるに至ったポイントが4点ある。
1・皆さんの猛反対にあったこと
この話題、少しだけSNSに書いたのだが、皆さんが仰るには辞退する選択肢がないという。リアルでの親友たちも「考えすぎ、会社がそう評価しているんだから黙って請けとけ。それでも実力が及ばないとかあれば後から謝ればいいだけ」と言ってくれた。
2・規程を変えようと思えば変える余地はあったにも関わらず、持ってこられた話だから
これに先立って、パワハラ加害者たちが懲戒免職になっている。
内規では退職金は出ないことになっているのだが、この免職になった面々は一応退職金が出ている。満額って事はさすがに無いだろうなと思うが、それでも、出るはずのない退職金が出ていることは事実だ。
内規というが、内規を厳密に運用するも、例外としての対処をするも、さじ加減な部分があるということだ。
ならば、私に対しても「アイツ、結局ここ数年ロクに働いていないよね」ということで内規に沿わずに例外として昇進を見送ることだって十分できたはずなのだ。
わかっていて、対象にしたんだな、と理解した。
3・私とて思うところがなくはなかったこと
私は所詮中途採用の男だ。生え抜きが重宝がられる弊社風土においては、しょせんどこまでいってもアウトローだ。
なので、もとより出世に関してはあまり期待できないという前提があった。
それ以前に、長年非正規雇用が続いていたのをやっとの思いで脱出してきた経緯がある。年収は転職後は非正規雇用時代の倍を超えている。階級を変えてきた歴史があるので、出世といえばもう充分出世したよという気持ちもある。
とはいえ、一連のパワハラ被害や人間関係の悩みにより仕事がうまくいかず、仕事が上手くいかない、などの苦難があった。
この間、まともな仕事にならないのだから、人事評価は振るわず、昇給幅は狭められ、当初予定していたような階段の登り方はできなかった。うつ病にもなり休職もすることになった。
この間、同機たちは順当にステップアップしていた。それはイイことだけど、私は足踏みしているだけ。
ならば、その埋め合わせというわけではないものの、出遅れた分くらいは埋め合わせしていただいてもいいじゃないかと思ったのだ。
4・なりゆき、というかご縁
一番はこれ。縁があれば役目もくるんじゃない?ってだけで。
5年前、3年前に考え抜いたはずの勝ち筋、勝ちパターンが通用しない時代
それにしても、人事だの勤務先だので未だこんなに悩んだり苦しんだりしているのは滑稽だ。
8年前(正確には転職活動に終止符をうった9年前)、非正規雇用からの脱出を合言葉に転職活動を行い、今の会社へと転職した。
転職したことで社会保障も人並みになり、年収は非正規雇用時代から比較して2倍を超えた。
それでも悩みは尽きないのは、なぜか。
それは「大きい企業へ転職して正規雇用に棲息フィールドを変更できれば定年まで生きていける」という戦略そのものが揺らいでいるからだ。
転職後だけでも職種統合があり、採用制度も変わった。
長年絶対的権力者であった弊社トップは半ばクーデター気味に選挙になり、現代表に交代した。
パワハラ勢は昨年ついに一斉粛清された。
気が付けば、本部の席次もがらりと様変わりしている。
たぶん、今のこの体制だって3年5年経てば大幅に変わっているのだろう。
ならば、考え抜くだけ考えて多少強引にでも自分の権益は守るとして、後の展開は神のみぞ知る、という程度でちょうどいいのではないかというのが今の私の考えである。